展示を見ると、ここ飯南地域が茶の生産を行うようになったのは今から600年ほど前のようだ。櫛田川の上流で植えられた茶の木は、だんだん下流へと伝わり、現在の形になっていったという。
明治時代になると京都の宇治から手もみ技術が伝わり、製法や道具も発展していった。
昭和40年ごろには、当時あまりきれいではなかった関東の水でも美味しく飲めるお茶を生産してほしいという要望があり、茶問屋「老松園」が飯南の深蒸しのお茶を出荷するようになった。
飯南のような山間部は日照時間が短く朝晩の温度差も大きいため、茶葉が肉厚で深蒸しするには適していたのだ。