深い谷が作りだす美しき河川景観

大台ケ原を源流とする宮川の上・中流は、山あいをぬうように地盤が隆起している帯状の河岸段丘と、領内峡、大滝峡、犬戻り峡、大和峡など深いゴルジュ帯（V字峡）が連なっている。

峡谷とは、つまり渓谷より幅が狭く、とくに深い谷を言う。
ごつごつとした岩の表情とエメラルドグリーンの澄み切った川の水は、他では見ることのできない、素晴らしい河川景観だ。

何度も来ているのに毎回「うわぁ～」と声をあげてしまうほどの絶景なのである。

アウトドアスポーツに最適な領内峡

さて、そんな素晴らしい領内峡で、リバースポーツをしてしまおうという人たちがいた。

そのスポーツの名は「リバーボード」。初めて聞く名前だ。

「リバーボードは川下り用にデザインされた一人用ボードです。日本ではまだできるところが少ないんですよ」と話すのは、名古屋にあるアウトドアレジャーの企画運営会社・パワーゾーンの水谷さん。

彼は日本各地の山や川でいろんなアクティビティを紹介しているが、ここ領内峡の魅力についてこう語る。

「領内峡は僕の目から見ても川遊びに最適な場所なんですよ。第一に川の水がとてもきれいです。水のキレイな場所はたいてい山奥の行きにくいところにあるものですが、ここはアクセスもよく、生活圏にあるのがいい。こんなにアウトドアスポーツに向いた場所は日本全国探してもそうそうありませんよ」。

川に入ったらただ自然が広がるのみ

さて、このリバーボード、フィン（足ひれ）をつけ、うつぶせの状態でボードをコントロールして川を下るスポーツだ。

流れの早い場所で上手に流れにのると、ぐんぐんスピードが出てスリル満点！

「それだけじゃないんです。流れのない場所ではのんびりと景色を楽しみながら進むところもあります。領内峡は、いったん川に入ったら人工物が目に入ってこないので、川の中から見る景色は最高ですね」。

途中では、岩の上からドボーンと飛び込んだりもする。

怖がっていた表情が一変、はじけるような笑顔に変わる。全身に駆け抜ける開放感、これは気持ちイイ！

「怖がってないで、とにかくイケイケでやってしまって大丈夫。自然が受け止めてくれますから」。

体感しないと味わえないこの爽快感、ぜひ体験しに来てください！

激流のスリルと癒しが交互にやってくる新アクティビティ・リバーボードが楽しめる季節は6月から9月末まで。

小学４年生以上のファミリー向け体験プランもあるので、家族の夏の思い出づくりにモオススメです♪